今やチャート上位の半数を占めるフィーチャリング&コラボ曲!
直近のBillboard Hot100でも、3割以上が客演または共演の楽曲でした(筆者調べ)。
今回は、人気アーティストたちのコラボ曲を筆者が独自にランキング!
“個性×個性”で、より魅力度がアップしたと思うアーティストと楽曲をご紹介します。
フィーチャリングとコラボの違いとは?
楽曲のクレジットに「〇〇feat.××」と表記されているのをよく見ますよね。
“feat.”はfeaturingの略で、原義は“特徴”や“特集”、音楽的には“客演”を意味します。
一般的には、◯◯が××をゲストとして招いたことになるので、少し前までは、◯◯より××の方が格上のアーティスト、という認識がありました。
ただ、現在ではあまり当てはまりません。
因みに、日本語読みでは“〇フィーチャリング(feature)”で、“×フューチャリング(future)”ではないので要注意です。
もう一方のコラボ(コラボレーション)曲ですが、こちらは“共演”や“共作”を意味しています。
楽曲製作の段階から関わっていることが多く、ゲストであるフィーチャリングに比べ、対等なスタンスであることが示されています。
クレジットでは「◯◯&××」や「◯◯with××」と表記されることが多いですが、名前を連ねるだけの場合もあります。
このように“フィーチャリング”と“コラボ”では、アーティスト同士の関わり方などに違いがあるわけですが、それも近年ではやや曖昧になりつつあります。
ですので、本記事においては明確な線引きはせず、どちらもアーティスト同士の共演作品として扱いたいと思います。
今回は、コラボしたことによる相乗効果、それに伴うメッセージ性、加えてミュージック・ビデオの秀逸さなどを考慮して選定しました。
それでは、ランキング形式で5位から順にご紹介します。
おすすめコラボ曲ランキング 第5位 「ZAYN×Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever 」
ZAYN, Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)
日本でも人気のテイラー・スウィフトと元ワン・ダイレクションのメンバーであるゼインのコラボ曲です。
元恋人同士が、別れた後の孤独に耐えかねて、“あぁ!もうどうにかなっちゃいそうだよ”と歌う、エモーショナルな曲です。
普段はポップなイメージのテイラーですが、ゼイン効果が上乗せされ、とてもセクシー!
MVでは直接の絡みがないのが少々残念ですが、美男美女…やはり画力があります。
余談ですが、テイラーと言えば、曲中にこっそりメッセージを隠しているとよく噂されますが、実はこの曲の中にもあるとか。
彼女のラッキーナンバーが“13”であることは有名です。
授賞式では、必ず13列目に座っていたり、ライブの時には手に“13”という数字をマジックで書いたりと、テイラー本人もラッキーナンバーは“13”であることを公言しています。
本曲に隠された秘密のメッセージは、「Until you come back home」というフレーズを“13回”歌っている事だそうです。
おすすめコラボ曲ランキング 第4位「Kendrick Lamar×SZA - All The Stars」
Kendrick Lamar, SZA - All The Stars
Billboard Hot 100では初登場43位、その後トップ10入りを果たし、第61回グラミー賞では年間最優秀レコード賞や年間最優秀楽曲賞など4部門にノミネートされました。
ケンドリック・ラマーは言わずと知れた若き社会派ラッパー。
今や若者と世界をつなぐシンボル的存在です。
昨年、優れたジャーナリズムに贈られるアメリカのピュリツァー賞の音楽部門を受賞したくらいです。
お相手のシザは、デビューアルバム『Ctrl』が、グラミー賞で女性最多となる5部門、MTVミュージック・アワードでも3部門にノミネートされた、天才シンガー。
リアーナやビヨンセのコラボレーターでもあります。
アフリカ系アメリカ人の二人のコラボとあって、本曲のテーマは“アフリカ”。
MVからも、彼らがアフリカやアフリカ人に畏敬の念を抱いていることが伝わってきます。
“Love, let’s talk about love(愛について話そう)”で始まるこの曲のテーマは実に壮大です。
MVの冒頭も、まるで聖書の一場面を彷彿とさせます。
アフリカ系アメリカ人を象徴した、コンバースを履いた黒人の少年たち。
無限に広がる宇宙空間。星々で形作られたアフリカ大陸。
まさに“アフロ・フューチャリズム”をそのまま映像化したような作品です。
おすすめコラボ曲ランキング 第3位 「G-Eazy &×Halsey - Him & I」
G-Eazy & Halsey - Him & I (Official Music Video)
当時恋人同士だった、G-Eazyとホールジーのラブラブなコラボ曲です。
G-Eazyは、193㎝という高身長に甘いマスクのモデル系ラッパー。
ホールジーは、The Chainsmokersの「Closer」をはじめ、昨年リリースした「Without Me」が全米1位、300万枚のヒットを記録した、今最も勢いのある女性シンガー。
現実同様に、歌の中でもお互いに夢中です。
お互いを求める激しさは、まるで歌詞の中にも登場する、映画『ボニー&クライド』の主人公のよう。
ホールジーは、ベリーショートが似合う中性的なイメージ(自身がバイセクシャルであることも公言している)ですが、本作ではまた違うホールジーの魅力が溢れています。
おすすめコラボ曲ランキング 第2位「Zara Larsson×MNEK - Never Forget You」
Zara Larsson, MNEK - Never Forget You (Official Music Video)
ザラ・ラーソンは1997年生まれスウェーデン出身、MNEK は1994年生まれイギリス出身のシンガーで、またソングライターとしてビヨンセ、マドンナなどの作品に関わる音楽プロデューサーです。
「Never Forget You」 はザラが作詞を担当、MNEK がプロデュースをしています。
この曲は本国スウェーデンで1位、イギリスでも5位にランクされました。
“あなたのことを忘れない”というタイトルから、恋愛の曲だと思ってしまいますが、この曲のテーマはもっと深い!
ザラ自身も“悲しい歌詞ではあるけど、希望のある歌詞でもあるの” と言っています。
I will never forget you
And you will always be by my side
'Til the day I die
(あなたのことを忘れない
ずっとそばにいてくれる
この命が尽きる その日まで)
アイスランドで撮影されたというノスタルジックなMVは必見です。
歌詞の真意は、ぜひMVにてご確認ください。
一人の少女の傍らいるモンスターが、不気味なのになんとも愛らしい。
この切なくも温かい物語に、油断したら泣かされます。
おすすめコラボ曲ランキング 第1位「Ed Sheeran×Chris Stapleton×Bruno Mars-BLOW」
Ed Sheeran - BLOW (with Chris Stapleton & Bruno Mars) [Official Video]
エド・シーラン、ブルーノ・マーズ、クリス・ステイプルトンが共演とは、なんて豪華なの!ということで、こちらを1位にさせて頂きました。
本曲は、2019年7月リリース予定、エド・シーランのコラボ・アルバム『No.6 Collaborations Project』に収録されている最新曲となります。
エドとブルーノは、どちらも世界で最も売れたアーティテストの一人ですので、多くの方がご存知かと思います。
念のために、それぞれの代表曲を挙げておきますね。
Ed Sheeran - Shape of You [Official Video]
Mark Ronson - Uptown Funk (Official Video) ft. Bruno Mars
そしてもう一人、クリス・ステイプルトンですが、彼は1978年生まれのカントリー・シンガーで、グラミー賞ではベストカントリーアルバム賞を2度受賞しています。
政治的な意思表明により、全米のカントリー界から完全に干されながらも、グラミーのカントリー部門を総なめにするなど、彼の姿勢や活動は多くのアーティテストから支持されています。
クリスの最近のソロはなかったので、ジャスティン・ティンバーレイクとのコラボ曲をご紹介しておきます。
このソウルフルな歌声の渋い男性がクリス・ステイプルトンです。
Justin Timberlake - Say Something ft. Chris Stapleton (Official Video)
そんな異ジャンルの3人がコラボして何をするのか?と思っていたら、なんとロック!
それも結構ハードなロックです。
それがとにかく男臭くてかっこいい!
これもコラボならでは醍醐味と言えるでしょう。
MVは、ハリウッドにある有名なロック・クラブ“ザ・ヴァイパー・ルーム”にて撮影。ブルーノ・マーズが監督しています。
ブルーノは自身のインスタにて、エドを[Ed "ザ・ソングライティング・マシーン" Sheeran]、クリスを[Chris "シング・ヤ・フェイス・オフ" Stapleton]と評し、「こんな非凡な才能を持った人たちとこの曲を作ることが出来てとても楽しかったよ」とコメント。
エドは、「君は最高だね。[Bruno "制作も楽器演奏も作詞もビデオの監督も全部やる" Mars]よ。大好きだよ」と返信しています。
以上が私がおすすめする洋楽のコラボ曲でした!
実力も個性もあるアーティテストたちが起こす化学反応。
個性と個性がぶつかり合っても、互いを打ち消し合わないのは、そこにリスペクトがあるからです。
お互いがお互いのファンであることも多く、本当に楽しんで作ったであろうことが作品に現れています。
コラボ曲は、今まで聞かなかったジャンルの知らなかったアーティストを知るきっかけにもなります。
ぜひ、コラボ曲を通じて、楽しめる音楽の幅を広げてみてください。
2015年~2019年 洋楽コラボ曲
筆者: NOBU