ミュージシャンならば知っておきたい著作権のこと!
オリジナル曲を誰でも気軽に発表できる時代ですから、楽曲の発表に伴って発生する著作権については間違いなく理解しておかなければいけません。
ミュージシャンが自分の音楽を守るため、著作権を管理する方法はおおまかに3つあります。
まずはじめに、著作権とは何か?
まず、具体的に管理する方法を知る前に、著作権とは何かを知っておきましょう。
ウィキペディアによれば
著作権(ちょさくけん)はコピーライト(英語: copyright)とも呼ばれ、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、コンピュータプログラムなどの表現形式によって自らの思想・感情を創作的に表現した著作物を排他的に支配する財産的な権利である。
とのこと。
財産的な権利、ですからやはりお金に関する権利ですよね。
よく勘違しているのは、後述する著作権管理団体に登録しなければ「著作権そのものが発生しない」と考えている人です。
実は著作権とは創作物を創作した時点で発生しています。
しかし、実際はその権利を管理、行使するのが個人レベルでは困難なため、著作権管理団体に管理の委託が必要になってくることが多いわけですね。
まず、この事実はおさえておいて損はないですよ。
それでは「著作権を管理する方法」を見てきましょう。
①著作権管理団体に委託する
JASRACは音楽に詳しくない方でも聞いたことはあるのではないでしょうか?
もっとも有名な音楽著作権管理団体です。
しかし、プライベーター(個人事業主)のミュージシャンにとって、その委託手続きはハードルが高いですよね?
「JASRACはプロが使うもの」というイメージがあります。
しかし2022年9月にTuneCore Japanから「著作権管理サービス」がリリースされ、オンラインで誰でもかんたんに手続きができるようになりました!
TuneCore Japanはもともと音楽配信(デジタルディストリビューション)のサービスで、Apple MusicやAmazon Music、Spotifyなどにオリジナル曲を一括配信できるサービスです。
今回の「著作権管理サービス」の拡充により、配信再生の収益に加えて著作権収益を得られる可能性が広がり、網羅的に音楽ビジネスに挑戦できるようになりました。
JASRACへの申請は個人ミュージシャンにとって大きな壁でしたが、TuneCore Japanのおかげで良い時代になりました。
ぜひ利用を検討してみて下さい。
また著作権管理団体には、avex系列のNEXTONEという管理団体もあります。
NEXTONEにはBIG UP!やFan’s Musicのサービスを利用して著作権管理を委託することができます。
こちらの記事もご覧ください。
関連記事音楽サービスが全部入り!?エイベックス提供の「BIG UP!」の効果的な使い方を考えてみた
関連記事音楽販売プラットフォーム「Fan’s Music」がスタート!特徴を解説
②クリエイティブ・コモンズを利用する
著作権管理団体に管理を委託しないとなると、自分で管理することになります。
その時に便利になるのがクリエイティブ・コモンズです。
クリエイティブ・コモンズは世界標準の著作権表記です。
公式サイトには以下のようにあります。
クリエイティブ・コモンズは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)を提供している国際的非営利組織とそのプロジェクトの総称です。
CCライセンスとはインターネット時代のための新しい著作権ルールで、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をするためのツールです。
CCライセンスを利用することで、作者は著作権を保持したまま作品を自由に流通させることができ、受け手はライセンス条件の範囲内で再配布やリミックスなどをすることができます。(→CCライセンスの種類)
これらのマークが表示されていることが、著作物にCCライセンスが付けられていることを示す目印です
これによって第三者に対して、自分の作品をどのように扱って良いかを示すことができます。
例えば「改変して営利目的にしようしてもOK」「個人で楽しむ範囲なら改変してもOK」など、表記によってそのメッセージは様々です。
是非、公式サイトで確認してください。
③音楽配布サイトを利用する
音楽配布サイトを利用することで実質的に著作権を管理することも可能です。
例えばオーディオストックでは音楽の使用ライセンスを売ることができます。
登録した自分の楽曲が気に入ってもらえれば、映画やCM、動画などに使ってもらいながらその使用料を得ることができます。
あとは無料の配布サイトではDOVA-SYNDROMEなどがあります。
このような音楽配布サイトを利用することで、結果的に著作権を適切に管理できます。
有料で買ってほしいならオーディオストック。
まずは気軽に無料で自由に使ってほしいならDOVA-SYNDROME。
プラットフォームを使い分けることでトラブルを未然に防ぐことができます。
オーディオストックとJASRACはなんだか似ていますが、オーディオストックは1曲買い切り、あるいはサブスクで使い放題なんですね。
なので、動画や映画など「制作物」に音楽を使用したい人が利用するプラットフォームです。
JASRACはカラオケやラジオ、テレビで音楽が流れた際に、その回数に応じて収益を還元してれるモノと考えればよいでしょう。
アマチュアミュージシャンでも収益になりやすいのは、とうぜんオーディオストックということになります。
特にインストなんかはたくさん作れるDTMerさんなどは挑戦しがいのあるサービスだと思います。
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意思を発信してトラブルを防ごう
「曲がパクられた!」
「勝手に無料で使われた!」
そんなトラブルを防ぐために著作物に対する自分の意思を以上3つの方法で発信しておきましょう。
前述の通り、特別な表記がなくても著作権は発生してますからトラブルがあった際になんらかなのアクションをとることは可能でしょう。
しかし、あらかじめ①~③の行動をとっておくことによりその時に対応しやすいのは事実だと思います。
是非、参考にしていただいて自分の音楽を守ってくださいね!