やっぱいいですねぇ。
えぇ、いいですよ。
The Birthday/COME TOGHER
バースデイのアルバムは毎回、充実していますけど今回は特にいいのでは?気になる曲をピックアップしながら感想と解説を綴ってみたいと思います。
1、くそったれの世界
いきなりシングル曲から。
こういう甘いメロディってチバユウスケさんの真骨頂ですが、なかなかアレンジするのが難しいんですよね。
1つ1つのメロディが美味しすぎてグラマラスになりすぎる。
っていうのが素人。
でも、くそったれの世界はスッキリと整理されたアレンジが気持ちいいですね。
想像ですがアレンジ関しては「蓮峰」と評される仕分け人、ギターのフジイケンジさんの力が大きいのではないでしょうか?
2、アイノメイロアイノネイロ~3、SAKURA~4、星の首飾り
ここはリズムの流れがすばらしいです。
2曲目のタメの効いたグルーブから3曲目のSAKURAがはじまった時の爽快感は曲順の良さ。
さらに早いBPMの星の首飾りで畳み掛ける。アルバム前半のハイライトといえる流れですね。
6、LEMON 10、情熱のブルーズ 11、星に願いを
近年のチバユウスケさんの魅力と言えば「ブルース」ではないでしょうか?
若いころにはなかった哀愁たっぷりの歌い回しがヴォーカリストとしての魅力をさらに深くしています。
それを感じられるのが6曲目。LEMONは男臭いバラードですが美しい風景が浮かぶ曲。
「ブルース」に対になる形でよくチバユウスケさんの楽曲の歌詞に登場するのが「ブルーズ」という言葉。
これは予想なのですが「ブルーズ」は「激しいブルース」みたいなイメージで登場する言葉のようです。
例えば、ミッシェルガンエレファント時代のアルバム「ギヤ・ブルーズ」とかですね。
LEMONの中でこんな歌詞があります。
さよならブルーズ でも忘れないよ 愛してる 今でもまだ
過去と決別する男の姿が思い浮びます。
ミッシェル時代からずっと追いかけているファンにとってはたまらないモノがあるのではないでしょうか?
でも、10曲目。
「情熱のブルーズ」
ここがチバさんのチャームポイントですね(笑)
いや、カッコイイです。
11曲目の星に願いをもブルースを感じられる名曲。
個人的に一番好きですね。
楽曲だけじゃなく、歌詞もブルース。
12、COME TOGETHER
これはある意味「カバーしてはいけない曲」です。
悪口じゃないですよ(笑)
聞いてみるとすごく「スケールの大きさ」を感じませんか?
歌詞の世界もあいまってアルバムを締めくくる包括的なイメージが広がります。
これ、カバーが難しい理由は楽器の少なさと、ドラムの難しさです。
普通、こういったスケールの大きさを演出するにはストリングスやキーボードや派手なコーラスを入れます。
でもバースデイはほぼ4人でこのダイナミズムを表現しちゃうんですよ。
これはやっぱりヴォーカルのすごさ、です。
こればっかりはマネできない。
あとはドラムのリズムパターン。難しいの?と思うかもしれません。
確かに単純なパターンですが、これが難しい・・・・!
ロックンロールではよく登場するパターンなのですが、やっぱり「ロックは外国からやってきたもの」と理解する必要があります。
日本人と外国人で一番差が出るリズムパターンだと思います。
外国の感性で叩かないと楽曲全体が全然カッコよくならないんですよ。
これは説明すると長くなるのでまた、いつか。
そういったことを理解して、あえて挑戦するならとってもいいと思います。バンドのレベルアップは確実ですよ。
やっぱりアルバムでアーティストを楽しむのはいいですよ。
みなさんも是非、聞いてみてください!