そんな方のために、この記事ではバンドマン歴10年以上のぼくの経験から、おすすめのCDプレス会社とCDづくりの基礎知識をご紹介します!
なお、以下で紹介している料金と納期については、
- ジュエルケースCDプレス500枚
- 盤面フルカラー
- ジャケット8P/+インレイ+オビ
のパターンを明記しています。
フルアルバムを全国流通する場合を想定して、最低限のアルバムが発売できるような感じで考えてもらえれば良いと思います。
おすすめCDプレス会社4選
丁寧な対応で好感!個人的におすすめなat green
実際にぼくもバンド活動で2枚のアルバムのプレスをお願いしました。
2枚とも全国流通させてタワレコなどに並んだ本格的なCDです。
at greenさんはとにかく対応が丁寧で感動的でしたね!
特に全国流通となると細かい表記漏れがあると台無しになってしまいます…。
気を付けていたものの、書くべき文言を忘れて入稿してしまいました!
すると「忘れてますよ~」とわざわざ返信してくれたんです!
いや~、これはありがたかったですね。
それ以来、プレスするときは必ずat greenさんを使わせてもらってます。
他にも、
- 業界初の代引き(海外プレスに限る)
- 海外プレスでも「Pressed in Taiwan」の表記が不要
- CDフルパックにはバルクを100枚プレゼント
などの特徴があります。
特に全国流通する場合は、サンプルCDを50枚~配ります。
プレゼントしてもらえるバルクがそれにちょうど良かったんですよね。
ちなみにCDにこんなレコード溝加工を施すことも可能です。
こういった特殊ジャケットもいくつかできるようなので、ぜひ検討してみてください。
最安!とにかく格安で作りたいなら三光メディア/CLOUD 9
三光メディアは業界最安値と言われているCDプレス会社です。
海外プレスを三光メディア、国内プレスはCLOUD 9という姉妹会社が請け負っています。
そのため、海外プレスから急に国内に切り替えるなどはできないので注意してくださいね。
CLOUD 9では3500円を追加することで8営業日に納期を短縮できるサービスがあります。
レコーディングやデザインが遅れたり、トラブルがあった場合などは検討してみて下さい。
大手で安心なテックトランス
テックトランスは業界でも大手のCDプレス会社です。
高い品質で人気と信頼があります。
支払方法が多様で便利です。
特に同人音楽作家は御用達で、
- コミックマーケット
- M3
- 例大祭
などのイベント会場への直接搬送というサービスもやっています。
1枚から受注生産できるAmazon DOD
こちらはちょっと趣の違うサービスで、1枚からオリジナルCDを受注生産で販売できるというモノ。
ダブルコネクトというプレス会社が提供しているAmazon DODというサービスです。
ディスク・オンデマンド(Disc on Demand)は、お客様のご注文を受けてからAmazon.co.jp がCDを製造し、出荷するサービスです。主に、廃盤商品やCD化されていないコンテンツを、コンテンツの権利保有者であるメーカーの許可を得て商品化しています。コンテンツは、市販品と同等の音質でCD-Rに記録し、市販品と同等のケースに入れてお届けします。
初期費用とリスクなしに自分のCDを作れる便利なサービスですが、CDプレスではなくCD-Rなので注意してください。
- CDプレスはちょっとハードルが高いけどCDは欲しい
- 時間がない
- 予算がない
そんな方にはおすすめできるサービスです。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
関連記事Amazonで誰でも自主制作のCDを受注生産で販売できるようになります
【低予算】バルク+ジャケット手作り作戦のススメ
CDプレスに二の足を踏んでいる方はきっと、
という風に悩んでいるのではないでしょうか?
低予算で確実に利益ができる分だけCDを作る方法として、「CDバルクプレス+ジャケットの手作り」という方法を提案したいと思います。
「バルク」というのはCDの盤だけをプレスする方法(ジャケットなし!)
以上で紹介した業者でバルクをお願いすると、
- at green⇒500枚¥24000。
- 三光メディア⇒1000枚¥19800
といった予算でプレスしてもらえます。
そしてジャケットはDIYで手作りします!
制作費用はジャケットのクオリティで様々ですが、小ロットで心のこもった作品を作るには現実的な手段かと思います。
いくつかの手作りジャケット用のアイテムが普通に販売されていますので、参照してみて下さい。
特殊ジャケットを作りたい?事例を紹介
最近、変わったCDジャケットが増えたと思いませんか?
CDが売れない時代になって逆にモノとしての価値を改めて問われているのだと思います。
中身は音楽ストリーミングとかで聞けるワケですもんね。
それなりにカッコいいジャケットじゃないと買う意味もなくなってきたということでしょう。
以下では、一般のCDプレス会社ではなかなか実現しにくい特殊なジャケットの事例をご紹介します!
こだわり紙ジャケット クラムボン/モメントe.p
クラムボンさんが2016に発表したモメントe.pはご覧の通り、こだわりの紙ジャケット仕様になっています。
タイトル文字を切り抜き、黄色いタグに糸での縫い付け。
モメントe.pは一般には流通しておらず、提携したCAFEなどで販売しています。
こちらにまとめてありますよ。
布地でできたジャケット AJICO/深緑
元ブランキージェットシティの浅井健一とUAが中心になって結成されてバンド。
オリジナルアルバムはこの一枚だけでしたが色んな意味で渾身の一枚です。
コレなんとジャケットが布なんですよ!(画像じゃわかりにくいですが)
しかもラメでキラキラするという超豪華仕様。
ちょっと現在流通しているのが同じジャケットタイプかはわからないのですが、ぜひ一度手に取って欲しいデザインとアイディアですね~。
憧れはあるんですけど、こうゆうジャケットって普通のCDプレス会社だと作れないですよね…。
モメントe.pは製本加工会社篠原紙工さんによる制作というこで、こだわりのバンドマンのみなさんは問い合わせてみはいかがでしょう。
AJICOの深緑はZ&Z inc.による制作です。
こちらはそうそうたるメンツのジャケットをデザインしてますね…。
個人レベルで仕事を頼める感じはしません(笑)
最近見つけた松本洋紙店というウェブショップだと、約8000種類の用紙を買うことができます。
和紙風とか砂地風とか変わった質感の用紙がありますので検討してみて下さい。
あとは布だとこんなのにプリントすると良いのかなぁ…。
かなり高くついちゃいますけどね(笑)
CDではない音楽のフィジカルパッケージもある
最近では、CDではない他のメディアに音楽を閉じ込めて販売する事例も増えています。
「ダウンロードカード」「PLAY BUTTON」といった選択肢を関連記事でご紹介していますので、こちらも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
関連記事CD以外のフィジカルパッケージの作り方。カードや缶バッチに音楽を閉じ込めよう
ジャケットデザイン、CDプレスのその前に確認したいこと
最後にCDプレスをする前に確認しておきたい基礎知識などをお伝えしておきます。
専門用語も多いので、わからないことがあったらぜひ読んでおいてください。
CDの規格や用語を確認
画像はhttp://www.tech-t.co.jp/help/data_guide_map.htmlより引用
- ジュエルケース:一般的なCDケースのこと。Pケースとも呼ぶ。
- トレイ:ジュエルケースのCDをセットする部分。
- バックインレイ:ケースの裏面になる印刷物。バックカードとも呼ぶ。
- スリムケース:ジュエルケースの約半分の厚さ約5mmのプラスチックケースのこと。
- 紙ジャケット:アナログレコードのようなイメージで紙でできたCDケース。
- ジャケット:CD表紙や歌詞カードの部分のこと。
- 帯(オビ):CDが包装された状態で背の部分に配置される紙。JANコードや売り込みコメントが書かれることが多い。
- キャラメル放送:市販のプラスチックケースによく使用されるビニールの包装。
- シェリンク放送:専用のビニールで加熱・収縮させる方法。紙ジャケットによく使われる。
- 不織布(ふしょくふ)ケース:片面が冬目なビニール。もう一方が布のタイプのソフトケース。簡易的にCDを収納するのによく使われる。
盤面やジャケットをデザインするために使うソフト
CDジャケットは
で作ることがほとんどです。
他にもWordや、Canvaなどのフリーソフトでも簡易的なジャケットを作ることが可能です。
専門知識や技術がない人はココナラなどのクラウドソーシングでデザインを外注するのも手です。
ジャケットには色々な種類、ボリュームがある
画像はhttp://www.tech-t.co.jp/help/data_guide_map.htmlより引用
ジャケットには様々な種類があります。
予算や作りたいデザインに合わせて選んでみましょう。
一部、取り扱っていないCDプレス会社もありますので、それもプレス会社を選ぶ基準になります。
国内CDプレスと海外CDプレスの違い
現在では国内プレスと海外プレスの品質の違いはほとんどないと言われています。
実際にぼくも利用するときはほとんど海外プレスです。
一般に、
- 国内プレス:料金高め。納期短い
- 海外プレス:料金低め。納期長い
といった傾向があります。
ただし海外プレスの場合は現地の季節や習慣などに気を配る必要があります。
台湾だとに2月(春節)10月(国慶節)頃の納期を考えている場合は要注意で、納期が大幅に伸びる可能性があります!
事前に業者に問い合わせておきましょう。
オフセット印刷とシルク印刷の違い
- シルク印刷:紙以外の印刷に用いられる事が多い印刷方法です。CD盤面印刷の場合、1~4色の特色インクをCD盤面に直接印刷していきます。写真やグラデーションデザインなどの印刷には向いていません。単純な出人に向いています。
- オフセット印刷(フルカラー印刷):CMYK4色+白の計5色のフルカラー印刷方式の印刷のことです。オフセット印刷は、表現できる精度が高いので写真や複雑な図形もデザインするのに向いています。
このような違いはありますが、ほとんどのCDプレス会社で両方の印刷に対応しており、デザインに合わせてどちらかを提案してくれます。
安く作るには多めにプレスする
当然ですが、多くプレスする方が単価が安くなり、より利益が出やすくなります。
もっともCDが売れない昨今は在庫として残ってしまうリスクもあります。
例えば、シングルCDで1000枚売れればオリコン1位になってしまうレベルです。
インディーズバンドの場合は300枚~500枚でも十分に思います。
流通を考えている場合はJANコードが必要
全国流通やAmazonでの流通を考えている場合はJANコードを取得する必要があります。
JANコードは自分で商工会議所から取得するほか、ディストリビューター(CD流通会社)やCDプレス会社で代行してくれるところもあります。
BASE などの自分でウェブショップを作れるサービスならJANコードなしで通信販売することも可能です。
関連記事【手数料激安!】ミューシャンはBASEで音楽を売ろう!
以上「おすすめのCDプレス会社4選。はじめての自主製作CDガイド」でした!
参考になったらうれしいです。
さて、CDが完成したら次は「CDのリリース」について考えていかないといけないですよね?
こちらの関連記事で。CDを全国流通する方法を中心にいくつかのリリース方法をまとめました!
続けて読んでみて下さいね。
関連記事ぼくがCDを全国流通した方法。ディストリビューターを比較
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