この記事では路上ライブの許可の取り方や、路上ライブができる場所についてまとめました!
都会の駅前では路上ライブをしている人を多数見かけます。
その姿に憧れを抱いている人も多いでしょう。
ぜひ路上ライブに挑戦する前にこれを読んで対策をとってください!
どうせならストレスなく、効果的な路上ライブをやりましょう。
路上ライブには警察の道路使用許可が必要
路上ライブというと、人が集まる駅前でよくあるような広場を思い浮かべる人が多いと思います。
駅前だからと駅員さんに許可をもらおうとしてもそれは間違いであることが多いです。
ほとんどの場合、駅郊外に出たらそこは公有地であり、道路の場合は警察に道路使用許可をとる必要があります。
- 駅などの私有地⇒持ち主に許可が必要
- 公有地⇒警察に許可が必要
警察庁のホームページによると、
大規模工事や、地域活性化に資するイベント等の開催については、その実施場所、実施時間、実施形態等によって、交通の妨害となる程度が千差万別である上、地域住民や道路利用者等の合意形成の状況も一様ではありませんので、円滑に道路使用許可手続を進めるため、十分な時間的余裕をもって事前相談をするようにして下さい。
とあります。
正式に路上ライブを行うには警察の許可が必要になってくると考えられます。
とは言え、いきなり警察に道路使用許可申請を行うのはハードルが高いですよね。
あらかじめ路上ライブについて市役所や区役所に聞いてみた方が良いと思います。
市役所の「交通課」または「地域活性課」なるものに相談すると路上ライブについて案内してくれるはずです。
以上のように路上ライブをやろうとすると大げさな手続きが必要になってくるので、実際のところがゲリラ的に路上ライブをすることがほとんどのようです。
アコースティック弾き語りぐらいの音楽だとそれほど騒音も問題にならないために、取り締まる方も黙認している現状がありますね。
音量の程度、交通の邪魔になっている度合いなどケースバイケースですし、一応こっちにも「表現の自由」があるのでなかなか全てを一律にとりしまることは難しいようです。
とは言え、著しく交通に害を及ぼした際には罰則もあります。
注意された場合には速やかに撤収する柔軟さも持ち合わせておきましょう。
路上ライブが許可されている場所3選(東京近郊)
と、何かと面倒な路上ライブですが、実は東京や千葉でも路上ライブの許可が簡単にとれる場所があります。
以下では路上ライブが気軽にできる場所を紹介します。
①柏駅前で路上ライブがでる「音街かしわ」
「音楽の街かしわ」、そう呼ばれるようになって15年。
柏の音楽の歴史とともに音街かしわ部会も歩んできました。
毎年秋には「音街かしわ」という音楽イベントを、柏の顔である柏駅東口ダブルデッキで大々的に開催しています。
地元出身のサンプラザ中野くん&パッパラー河合バンドを筆頭に、柏にゆかりあるアーティストや柏を拠点に頑張っている若手ミュージシャンなどが大集結します。
またご当地アイドルのコズミック☆倶楽部が誕生したイベントや、キッズダンスコンテストやちびっこのど自慢大会などの様々なイベントもプロデュース。
2015年度からは、柏市のストリートミュージシャンの認定制度も担当することになり、柏の音楽の原点でもあるストリートミュージシャンのサポートもしていきます。
年間通し柏を音楽で盛り上げます!!
柏市はすばらしい活動をしていますね~。
アーティストとして柏市に登録することで駅前での路上ライブが可能になります。
登録には、
- 発電機、アンプ、ドラムを使用しないこと
- 演奏場所は柏駅東口ダブルデッキ上
- 演奏時間は午前11時~午後10時30分
- 2m×3m区画内で演奏し、交通の妨げにならないこと
- 掃除をすること
- 販売行為をしないこと
などのルールがあります。
おおよそ弾き語り系のアーティストに限りますがこれで気兼ねなく路上ライブができますね!
登録申請はホームページがおこなうことができますよ。
音街かしわ | STREET BREAKERS - ストリートブレイカーズ
②井の頭公園で路上ライブができる「アートキャスト」
東京都武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭公園では「井の頭公園アートマーケッツ」というストリートパフォーマンスやハンドメイド作品の販売、そして路上ライブを登録制で行える事業を2007年から実施しています。
アートマーケッツ登録者である“アートキャスト”になると井の頭公園で路上ライブができるようになるわけです!
- 未成年には親の同意が必要
- 12,000円の年間登録料
などの条件がありますが、かの有名な井の頭公園で路上ライブができるというのは非常にチャンスですよね。
募集は毎年12月上旬に開始されます。
翌年2月に応募結果が届きます。
応募多数の場合は抽選になるようで、全員がアートキャストになれるわけではないのが残念ですが、東京で完全合法で路上ライブができる数少ないチャンスでもあります。
募集が年に一回のため、興味がる人は更新情報を見逃さないようにして下さいね!
アートマーケッツ|井の頭恩賜公園100年実行委員会[公式サイト]
③都内で路上ライブができる「ヘブンアーティスト」
こちらは東京都が実施ている制度です。
登録アーティストになると、都内54施設72か所で行われる路上イベントに出演することができるようになります。
誰でも気軽に登録できるわけではなく、オーディションライブが開催されています。
ちなみに第17回ヘブンアーティスト審査会では応募総数284組のアーティストのうち、パフォーマンス部門23組、音楽部門8組の計31組が合格したそうです。
審査は年に一回のようでかなり狭き門ですね…!
アーティストとして活動の幅がひろがり知名度アップも狙えそうですし挑戦するのもおもしろいと思います!
数年前に比べてこのような取り組みを行う自治体や団体が増えてきました。
ロンドンでは同じように許可制の路上ライブが定着しているそうです。
日本でももっともっと広がると良いですね!
路上ライブに必要な機材
アコギ一本、生声!もカッコイイのですが、都会だと雑踏の中なかなか大変です。
ヴォーカルは声量を大きくしようとし過ぎて声がつぶれることもあるので注意。
とりあえずアンプは便利なモノが欲しいですよね。
こちらがおすすめです。
JBL ( ジェービーエル ) / EON206P
このEON206PはスピーカーとミキサーがセットになったポータブルPAシステムです。
なんとまとめて片手で持ち運ぶことが可能!
重さは11.5㎏と電車移動も十分可能なモバイル性です。
これさえあれば路上はおろか、どこでもコンサートが可能です。
ただ電源はコンセントからとらなくてはいけないので注意してくださいね。
ROLAND CUBE Street
ギターアンプはこちらのROLANDのCUBE Streetがおすすめです。
単三電池6本で最大15時間駆動する優れモノ。
さすがSTREETの名を冠しているだけあります。
その他にマイク、マイクスタンドなどが必要です。
Amazonを見ると、こちらのセットはかなり便利ですね。
SHURE ( シュアー ) / SM58![]()
ライブハウスでもよく使われるド定番のマイクがSHURE58(通称ゴッパー)です。
路上用でなくともヴォーカリストは一本もっていて良いでしょう。
ちなみに楽器通販だとサウンドハウスが便利です。
まだご存知ない方は「サウンドハウスが楽器通販ではAmazonを超えた便利さだった件」という記事をご覧ください。
路上ライブで家族を養った話
KEN渡邊さんの『バンドビジネス成功術』(現在は廃刊)という本に、路上ライブに関する興味深い記述がありました。
夢がありますね!
僕の知っているあるアーティストは、新宿駅で週末だけ演奏して、一家を養っていた時期がありました。ギター一本、自分ひとりなので、どこでも演奏ができるのです。
彼は3年かかけてCDを6000枚規模で売っています。
演奏するのは週末の金曜から日曜。
新宿駅周辺などに立ちます。
自分の作ったCDを1日に10枚ぐらい売っていた計算です。
1日に3回の演奏で1回20分程度。
波はあるものの、1回の演奏につきCDが3枚は売れていました。
これはある学生が数日観測してつけた記録なので客観的な事実です。
この数字で計算すると年収は400万円ほどになります。
これはホント実力のなせる業だと思います。
都心から離れた田舎で暮らしていて、奥さんは専業主婦、お子さんも一人いたそうです。
毎週末、軽トラックで新宿に向かい、稼いでくる親父。
なんか漁師みたいだ!(笑)
前述のとおり、中には物販を行うことができない路上ライブもありましたが、これだけの可能性が路上ライブにはあるということもぜひ覚えておいてください。
路上ライブで有名になったアーティスト3選
さらに夢のある話!
路上ライブから有名になったアーティストをご紹介します!
路上ライブと言えば「ゆず」
www.youtube.comゆずは地元横浜での路上ライブから有名になったというのはあまりにも有名な話。
最後に路上ライブをしたのが横浜伊勢崎町で1998年8月30日です。
その日は台風直撃の悪天候にもかかわらず、7500人にも及ぶファンが集まったという、「マジか…」という伝説を残しました。
武井壮が泣いた「いきものがかり」
www.youtube.comいきものがかりもアマチュア時代に、神奈川県厚木市周辺にて路上ライブを行っていたそうです。
その時偶然、いきものがかりを目にした武井壮さんはとても感動し、のちのテレビでの活躍を予感したというエピソードを披露していました。
実際にいまでもファンだそうです。
路上ライブで出会った「コブクロ」
www.youtube.com大阪で路上ライブを行っていたことで有名なのがコブクロです。
小渕さんと黒田さんは最初、それぞれ別々に路上ライブを行っていたそうで、まさに路上ライブが運命の扉を開いたデュオですね。
路上ライブの効果を10倍上げる方法
最後に路上ライブがもっと効果的になるワザをご紹介します!
ぜひこれらの準備をして路上ライブを充実したものにして下さい。
①足を止めてもらう工夫をする
まずは町行く人の視界にとまるように工夫しましょう。
見た目に気を使ってアーティストらしい恰好をするのはもちろん、ちょっと派手目にしたほうが効果的かもしれません。
意外なところでいうと外国人を狙うのも手です。
ぼくも普段ライブハウスでライブをやっていて思うのですが、外国人の方の方が明らかに音楽に能動的です。
多くの人が足を止めていると、それにつられてさらに多くの人が足を止めてくれます。
洋楽のカバーなどで外国人にアピールするのは良い手かもしれません。
②聞いてくれる人へ配慮をする
聞いてくれる人の立場になってみましょう。
足を止めても大丈夫そうな週末の昼など、時間に余裕がある時間帯にライブをする。
立ちっぱなしがツライ暑い時期や時間帯を避けるなども大切です。
③次につながる工夫をする
パネルを出したりして、自分たちの情報を知ってもらえるようにしましょう。
また無料CDも効果的です。
前述したように物販が禁止のところもありますが、無料の配布物ならばOKですよね。
またツイッターやLINE公式アカウントなどをフォローしてもらってその場で終わらずに、お客さんと繋がる工夫をしましょう。
ただ無料CDを配るよりも、「フォローしてくれた人に無料音源プレゼント!」などにした方が良いかもしれせん。
ツイッターやLINE@についてはこちらも記事も読んでみて下さい。
④ライブ配信する
路上ライブだけではもったいない!
今はスマホを使ってライブ配信することが簡単にできてしまいます。
特に手軽なのはHAKUNAでしょうか。
ネット上でデジタルギフト(投げ銭)も受け取れるライブ配信サービスです。
路上で10人の方しか足を止めてくれなくても、ネット上では100人の方が見てくれるかもしれません。
また逆に多くの人が足を止めている風景を配信したら、ネットで見ている人も興味をもってくれるでしょう。
リアルとネットの相乗効果で路上ライブの効果を倍増させましょう!
以上「路上ライブの許可がとれる場所や方法」という話題でした!
参考になったらうれしいです。