バンドマンとミュージシャン。
どちらも肩書で使われますが、両者の違いって明確にあるのでしょうか?
ちなみにぼくはドラマーでもありますが、自分のことを「バンドマン」だと思っています。
まぁ、別に言葉の定義なんて人それぞれの解釈ですが、こだわりもあるので考えてみましょう。
ちなみに個人の見解ですのであしからず(笑)
バンドマンは「バンド音楽を使った芸人」のような意味
バンドマンとは文字通り、バンドをやっている人ですね。
それが大きな必要条件になってくると思います。
さらに突っ込んで考えると、
「バンドや楽曲を通して、自分を表現している人」と言えると思います。
なので、それができていれば必ずしも演奏力を必要としない、というのがバンドマンだと思っています。
具体的にバンド名を挙げるならば、例えばギターウルフや銀杏ボーイズとかは演奏がうまいとは言い切れませんよね?(いや、バカにしてるわけじゃなくて)
しかし、彼らのステージや楽曲はエンタメとして成立し、多くのファンに支持されています。
いうなれば音楽とかライブという表現をつかった舞台芸人、とも言い換えることができるかもしれません。
いづれにしても、音楽に取り組むときにより内的な動機に基づくのがバンドマンかと思います。
ミュージシャンには職業作曲家やプロの楽器プレイヤーも含まれる
対して、ミュージシャンとは他者の依頼に答える前提で活動するのがミュージシャンかと思います。
代表的なのはスタジオミュージシャンとか。
そして単に楽器をプレイする人だけでなく、作曲家やDTMerもミュージシャンに括られます。
なので、バンドマンと違って演奏力や音楽の知識が必要とされます。
ちょっとややこしいのですが、ヘルプでバンドに参加しているスタジオミュージシャンはバンドマンじゃなくて、ミュージシャンなんですよね~。
ぼくの中では(笑)
「自分の夢はバンドマンでありたい」だった by 忌野清志郎
ぼくの好きな本で、忌野清志郎さんの『ロックで独立する方法』があるのですが、その本でキヨシローさんも「バンドマン」と「ミュージシャン」の違いについて言及しています。
「ミュージシャン」とか「アーティスト」とかいう肩書きが、どうしても好きになれない。
少なくとも自分はそう名乗りたくない。
これまでずっと自分は「バンドマン」だと思ってきた。
実際、そう名乗ってきた。
(中略)
つまり単に「ロックでメシが食いたい」でも「音楽でメジャーになりたい」でもなく、自分の夢は「バンドマンでありたい」だったわけだ。
キヨシローさんは、そもそも最初に夢見たのがRCサクセションのようなロックバンドだったそうです。
そして実際にバンドをやってみるとその快感にハマッたのだとか。
当時からどんなに曲の完成度が低くても、とにかくオリジナルしか演奏しなかった。
そういう思考だけはすごく強かったんだ。
その後もあちこちで「バンド活動」を続けるわけだけど、そうやって場数を踏むごとにバンドにハマっていった。
とにかく気分がハイだった。
ほとんど電車で移動していたんだけど、帰りの電車で三人で盛り上がって、「素晴らしい!」とか自画自賛してた。
「バンドマン」を一生やり続けたいと思い始めたのは、まさしくあの頃だった。
ミュージシャンやソングライターとして自分の音楽を聴いてもらえる喜びよりも、まずバンドマンであることの喜びを体験してしまった。
前に「決定的なことだった」と言ったのは、つまりこういうことなんだ。
個人と共同体=バンドとの関係がどうたらこうたらとか、ややこしいことを考えたり、「バンドであること」のメリットやデメリットについて考えたりする前に、自分はすでに身も心もバンドマンだった。
自分がキヨシローさんと同じだ!なんて言うのは、おこがまし過ぎる話ですが、すごく共感しちゃいました。
ぼくも15歳でバンドにあこがれて、18歳でバンドを組んで音楽をスタートしました。
もう音楽そのものがバンドありき、なんですね。
ロックバンドには他の音楽スタイルにはない不思議な魅力があります。
それに取りつかれてしまった自分は、やっぱりそればっかりやりたいのです。
そう考えると、ぼくはやっぱり自分のことは「バンドマンであり、きっとミュージシャンにはなれないんだなぁ」なんて思います。
『ロックで独立する方法』はそんなバンド大好きロックンローラーがそいつで独立するまでを語った貴重な本です。
バンドマンはぜひ読みましょう!
もちろんどっちが上とか下とかっていう話ではないんです。
バンドには独特の魅力があり、それにこだわっている人が「バンドマン」と自称するのでしょう。
みなさんはどちらでしょうか?
あ、サウンドクリエイター?(笑)
ケンカのきっかけにもなりますが、言葉の定義を考えることは物事の理解を深めることにつながりますよね。
こんな↓比較も考えています。
お時間あるかたは合わせてどうぞ。