「自作曲を大手配信ストアで販売したい!」
近年はiTunesやApple Music、Spotifyなどのデジタル音源配信ストアへの楽曲登録を代行してくれるサービスが増えてきました。
誰でも気軽に音楽配信ができる時代です。
登録代行サービスを「デジタルディストリビューター」と言います。
今のことろ主要なサービスは12個。
この記事ではその12個のデジタルディストリビューターの特徴を整理してご紹介します。
まずは特徴をまとめた早見表をどうぞ!
【早見表】デジタルディストリビューター12コの特徴を比較
配信手数料 | 還元率 | LINE MUSIC | TIDAL | ISRCコード発行 | 特徴(一部) | |
TuneCore Japan | 1アルバム ¥5,225/年 | 100% | 〇 | ◯ | 〇 | YouTubeコンテンツID
Video Kicks ボカロ可 ハイレゾ可 |
narasu | 無制限/月額¥660 | 90% | ○ | ☓ | ○ | 定額で配信し放題 |
SPINNUP | 1アルバム¥4,490/年 | 100% | ○ | ○ | ○ | ユニバーサルミュージック運営 |
CD BABY | 1アルバム約¥5,500/初回 | 90% | 〇 | 〇 | 〇 | CD販売
YouTubeコンテンツID |
BIG UP! | ¥4,490/年
(無料プランあり) |
100%
(無料プランの場合70%) |
〇 | × | 〇 | YouTubeコンテンツID
CD委託販売 著作権登録 |
TOWER CLOUD | ¥0 | 70% | ○ | × | ○ | CDリリースの可能性 |
Frekul | ¥0 | 60% | 〇 | × | 〇 | Lumitへ配信
SimpleBGMへ配信 |
配信手数料 | 還元率 | LINE MUSIC | TIDAL | ISRCコード | 特徴(一部) | |
LANDR | 無制限¥8,900/年 | 100% | 〇 | 〇 | 〇 | 自動マスタリングサービスを追加できる |
Sound Cloud | 無制限 $12/月 | 100% | × | ○ | ○ | 大手音楽投稿SNS |
FAN'S MUSIC | 無制限¥990/月 | 70% | 〇 | × | × | サイト内販売可
著作権登録 |
MONSTAR.FM | 1タイトル¥3,300/初回のみ | 75% | × | 〇 | 〇 | モンスターチャンネルへ配信 |
ROUTER.FM | 1タイトル¥4,600 | 80% | 〇 | × | ○ | beat portへ配信可
ボカロ手数料無料 |
- 還元率は音楽ストリーミングの収益の場合を明記しています。ダウンロードストアの場合は還元率が異なるディストリビューターがあります。
- 対応している配信ストアの傾向を知るために日本国内向けの「LINE MUSIC」とアメリカ・ヨーロッパ向けの「TIDAL」の配信の可否を明記しました。
- ISRCコード取得代行の有無を明記しました。登録代行がない場合は日本レコード協会から自分で取得する必要があります。取得代行してくれるディストリビューターの方が配信手続きがひとつ楽になりますね。(ISRCコードとは配信される楽曲ひとつひとつに登録される記号(CDでいうところのJANコードのようなもの))
以下から、ひとつひとつのサービスを紹介してきます。
まずは気になるところから読んでみて下さい。
①攻めの配信ができて安心感の強い「TuneCore Japan」
配信ストアも網羅的で海外サイトむけストアへの配信も可能で、ボカロ曲やハイレゾ音源にも対応しています。
売り上げはアーティストに(各配信サイトの手数料をのぞいた)100%還元。
配信手数料は以下のとおりです。
<シングル>
- 1年間:1,551円 (税込)
- 2年間:2,915円 (税込)
- 3年間:4,169円 (税込)
アルバム
- 1年間:5,225円 (税込)
- 2年間:9,416円 (税込)
- 3年間:13,607円 (税込)
配信時には詳しいメタデータ(レーベル名など)も付随して登録でき、配信日(発売日)の設定もできます。
またTuneCore Japanはただ配信するだけでなく、楽曲のプロモーション機能がついているのも魅力です。
- 配信ストアにアピールできる「サブミット」
- Apple Music for Businessなど店舗BGMサービスに配信できる「PlayNetwork」
- 定期的な「イベント・オーディション」
などなど、あなたの楽曲が露出するチャンスを整えてくれます。
さらにメインの音楽配信以外にも以下のサービスがあります。
- YouTubeのライセンスを管理することで収益が得られる「YouTube収益化サービス」
- Facebook、instagram内の音楽利用で収益が得られる「Facebook Musicプロダクト」
- 動画でマネタイズできる「Video Kicks」
- カラオケ配信ができる「Video Kicksカラオケ配信」
関連記事Apple Music内にミュージックビデオを配信できるVideo KicksがTUNECORE JAPANでスタート!動画の新たなマネタイズが可能に
このようにTuneCore Japanは「ただ音楽を配信して終わり…」ではなく幅広くプロモーション、マネタイズができるので、まさに「攻めの音楽配信」ができるサービスです。
また2021年以降もちゃんとサービスがアップデートがされているのも大事にしたいポイントです。
デジタルディストリビューターとは、自分の大切な作品を預けるサービスですよね。
急なサービス停止や配信の不備があったら困ります!
TuneCore Japanは2012年創業(本家アメリカのTuneCoreは2005年)して、今日までサービスを継続してきました。
長年にわたりミュージシャンの音楽配信を支えており、今なおアップデートが継続されているサービスですから、イチバン安心しておすすめできるサービスです。
実際に2020年7月には歌詞をサブスクアプリ内で表示される機能が追加されました。
さらに2021年3月には中国の配信ストアTencent と NetEase への楽曲提供をスタートしました。
言わずもがな、中国は超巨大マーケット。
ここに作品を出せるのは大きいですね。
2021年9月にはAmazon Musicの分析ツール「Amazon Music for Artisits」との連携もできるようになりました。
2022年8月には、「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」などクリプトン・フューチャー・メディア株式会社が提供するボーカロイドを使った楽曲の配信が可能に。
さらに同8月には待望のTIDALへの配信もスタート!
海外市場へもグッと近くなりましたね。
2022年9月にはついにTuneCore JapanのサイトからJASRACに著作権管理を申請できる「著作権管理サービス」がはじまりました。
このサービスを利用して例えばあなたの楽曲がラジオで流れた場合、ちゃんとJASRACが利用料を徴収して印税が振り込まれることになります。
JASRACからの印税もTuneCore Japanの残高(売上)に振り込まれるので、管理が一元化されてとても便利ですね。
そして2023年9月はカラオケ配信サービスもスタートしています。
TuneCore Japanはこのようにアップデートに予断がないので、今後も持続的な発展が期待できます。
配信手数料だけ見ると競合と比べて決して安いとは言えませんが、その実績と安心感を見ればもっともおすすめできるデジタルディストリビューターと言えるでしょう。
②月額で配信し放題「narasu」
narasu は株式会社ローディアムが手がけるディストリビューター。
最大の特徴は月額固定で配信し放題ということです。
月額660円。
年相当7,920円にして、いくらでも楽曲を配信できます。
他社はおおむね「1アルバム¥5,000/年」という料金体系ですから、年間に2枚のアルバムをリリースするなら、narasuのほうがコストパフォーマンスが高くなります。
還元率は90%です。
さらに都度課金のプランもあります。
- シングル¥2,860
- アルバム¥5,500
こちらは年ごとに支払いが必要なわけではなく、支払いはリリース時のみ。
なので、もし年に2枚以上アルバムを発表する多作なアーティストなら、都度課金を利用したほうがお得ですよ。
還元率は月額制と同じく90%です。
ちなみに記事執筆現在で月額料金が3ヶ月無料になるキャンペーンをやっています。
このキャンペーンを加味すると、初年度は「2曲以上配信するなら他社よりお得」というところまでコストパフォーマンスがあがりますね。
特に配信曲数の多いDTMerなら、かなりおすすめのディストリビューターです!
④ユニバーサルミュージックが運営している「SPINNUP」
ユニバーサルミュージックが海外で展開していたデジタルディストリビューター「SINNUP」が2020年6月より日本でのサービス展開が始まりました。
収益は100%還元。
配信手数料は以下の通りです。(いづれも1年間)
- シングル(1~2曲):¥990
- EP(3~6曲):¥2,390
- アルバム(7~25曲):¥4,490
同じ料金体系で競合するTuneCore Japanよりおおむね¥500ほど安い感じですね。(2年払い、3年払いを利用するとTuneCoreの方が安いですが)
大きな特徴としては、やはりメジャーレーベルのひとつであるユニバーサルミュージックが運営を手掛けている点。
公式サイトでも謳われていますが、SINNUPを経ていくつかのアーティストがメジャーデビューしています。
SPINNUPを利用することで、ユニバーサルミュージックグループにプロフィールと音楽を送信できるのが魅力です。
またSPINNUPに会員登録すると、海外のサービスを割引で使えるクーポンが付与されます。
今のところ、
- アビーロードスタジオのオンラインミキシング&マスタリング10%off
- 音楽制作学校AP Academy10%off
- オンラインデザインサービスYaygoo10%off
などなどがあります。(他にもいくつかあります)(全て英語のサービス)
運営母体は信頼できますし、今後さらなるサービス拡充も期待できますから、海外を視野に入れているアーティストなら選択肢にいれておきたいサービスです。
⑤海外進出に強い「CD BABY」
CD BABYはデジタルディストリビューターの分野では世界トップのシェアを誇ります。
日本法人の立ち上げは遅かったのですが、今ではSpinApp Japanというサービスを経由して利用できるようになっています。
配信ストアも日本のAWA、LINE MUSICに対応しているし、TIDAL、Pandra、Napster、Deezerなど世界で有名なストアも網羅しています。
さらに料金設定もわかりやすく、1タイトル(アルバム)を配信するために必要な費用は初回のみ$49(約5500円)となっています。
それでいて還元率は91%。
ランニングコストがゼロでかつ90%以上の還元率なのは、今回紹介するディストリビューターの中ではCD BABYのみとなっています。
キャリアが長くなり、配信タイトル数が多くなればなるほど売り上げがとりやすいサービスですね。
さらにCDを全米に流通させることができるのも魅力です。
世界規模で活動を考えているアーティストには選択肢のひとつになります。
その他、YouTubeから収益を上げられるコンテンツIDもあります。
さらにYouTube以外のメディア(TV、ゲーム、ラジオ)にまでコンテンツIDの範囲を広げることもできるそうです。(具体的にどの国のどのメディアに対応しているかは不明ですが)
デメリットを上げるとすれば、手続きが他のサービスに比べて少し煩雑になることです。
同じ内容の作品でも、基本的には日本むけと海外向けで別のメタデータを登録しなければならず、そこは少し面倒です。
また日本法人がないので、トラブルがあったときや他社に引っ越したいときの手続きも不安です。
おおむね英語が分かる人用のサービスと言えるでしょう。
日本法人が整備され、SpinApp Japanを経由せずに申し込めるようになるともっとありがたいのですが…。
⑥無料で配信できる「TOWER CLOUD」
タワーレコードとレコチョクが共同出資で設立したEggsからディストリビューターサービスが開始されました。
「TOWER CLOUD」の特徴はまず無料で配信できること。
還元率は70%と後述するFrekulの60%より高くなっているのもうれしいポイントです。
さらにタワーレコードのリソースをいかしたサポート体制も魅力的。
TOWER CLOUDから配信すると、タワーレコードのバイヤーが音源を聞いてくれる可能性があります。
そこからバイヤーに音楽を気に入ってもらえると、全国のタワーレコードにてCDが販売される可能性もあるとのこと。
もともとEggs自体がインディーミュージシャンをサポートするサービスで、オーディションなどを積極的に開催しています。
合わせてTOWER CLOUDのサービスが拡充されたことで、特に若手インディーズバンドにとってはさらにチャンスが広がったと言えるでしょう。
⑦無料で配信できる その2「Frekul」
Frekulは音楽マーケティングを一元的に提供してくれるサービスです。
Frekulも利用料が無料!
ただし、売り上げの還元率は60%となっています。
単純に音楽配信ということだけなら、無料でも還元率が若干高いTOWER CLOUDやBIG UP!の方がスペックが高いですね。
Frekul独自のメリットと言えば、
- パーソナルラジオ「Lumit」への配信
- 楽曲をアップロードするだけでエントリーできる「スマートオーディション」
- オリジナル曲をJoySoundに登録できる「かんたんカラオケ配信」
などのサービスです。
またマネージャーのキャラクターと、チャットのように会話を進めていくだけで簡単に使えるのでネット関係が苦手な人にもおすすめです。
⑧フレキシブルな配信プランがある「BIG UP!」
BIG UP!は2016年の秋にavaxがスタートさせたサービス。
「アーティストのためのマルチマネタイズプラットフォーム」を謳っています。
様々なサービスの中に音楽配信サービスもありますね。
利用料金はベーシックプランだと、
- 年1〜2曲 990円(税込)
- 年3〜6曲 2,390円(税込)
- 年7〜25曲 4,490円(税込)
となっています。(いづれも年額)
還元率は国内ダウンロード販売が60%。その他ストリーミングの場合は100%です。
さらにBIG UP!では利用料金がかからないフリープランもあります。
その場合の還元率はダウンロードが50%。ストリーミングが70%になります。
ダウンロード還元率 | ストリーミング還元率 | |
フリープラン | 50% | 70% |
有料プラン | 60% | 100% |
BIG UP!はTuneCore Japanのプランと、TOWER CLOUDのプランを合わせて持っている感じですね。
リリース初期はベーシックプランでしっかり利益を狙い、作品数が多くなってきたら、フリープランで手堅くストック収入を狙うという戦略もイメージできます。
これはかなり便利そう。
さらにYouTubeコンテンツIDも使うことができますし、アーティストページの開設も無料です。
他にもアプリ制作、パッケージ制作・ネットショップ販売、音楽著作物の登録などが利用できるようです。
さながらデジタルの誰でも使える「ミニレコード会社」のようですね。
関連記事音楽サービスが全部入り!?エイベックス提供の「BIG UP!」の効果的な使い方を考えてみた
運営が大手avexということもあり、今後サービスの安定的な継続も期待できると思います。
実際に「サブミット」や「収益分配」「歌詞表示」などTuneCore Japanで実装されたサービスも、追いつき追い越せでBIG UP!が実装しているのが観察できます。
⑧マスタリングサービスも追加できる「LANDR」
LANDRはオンラインマスタリングサービスとしてスタートしたカナダ発の会社です。
音楽配信サービスも開始しました!
利用料金プランは少々複雑です。
まず配信サービスのみだとこのような感じ。
「オンデマンド」だと年会費はかかりませんが、リリースごとにお金が必要で、かつ還元率は85%ほど。
1年間¥8,900で配信しほうだいの「無制限」プランがもっともコスパが高いと思います。
またLANDRの特徴であるオンラインマスタリングを追加できるプランは以下。
年間プランなら、¥16,700を支払えばマスタリングも配信も使い放題です。
ただ定額での「配信し放題」プランは日本発のnarasuもあり、コストパフォーマンスでいうとnarasu のほうが上。
- LANDR→年額 ¥8,900(配信のみ)
- narasu→年額相当 ¥7,920(月額¥660)
よって、あえてLANDRを選ぶなら、マスタリングサービスを使いたいかが重要になります。
またもDeezerやPandraなど海外の配信サイトに強いのも特徴です。
マスタリング&海外、このふたつの条件を考えてLANDRを検討しましょう。
関連記事マスタリングのLANDRで音楽配信が可能に!うまく使えばコスパ良いです
⑨プレミアムプランで配信可能になった「Sound Cloud」
コアな音楽ファンにはおなじみの音楽SNS「Sound Cloud」
元々はプロアマ問わず誰でも自由に音楽を投稿できるサービスとしてスタートしました。
近年ではアーティストの収益化サポートに積極的で、2019年にはSoundCloudを通じてSpotifyやApple Musicなど主要音楽サブスクに配信できるようになりました。
ただし月額12ドルの「SOUNDCLOUD PRO UNLIMITEDプラン」を利用する必要があります。
還元率は100%とのことです。
SoundCloudは音楽系のサービスとしては老舗ですが、未だに日本語対応、日本法人の設立には至っていません。
おそらく今後も日本向けにサービスが展開される可能性は低いと思います。
ですから、元々SoundCloudユーザーでない場合は特にこのプランを選んで配信する必要はないかな?といった感じですね。
⑩日本のデジタルディストリビューター「Fan's Music」
Fan’s Musicは音楽ストリーミングサービスへの配信の他に、Fan's Music内で販売ストアを持てたり、販売パーツをサイトに埋め込めたりするのが特徴です。
ストリーミングサービスへの配信は有料で、月額900円のプランに加入する必要があります。
収益の還元率は70%ですね。
ランニングコスト、還元率ともに中程度といった感じですが、Fan’s Music内での販売だけなら無料です。
他のサービスと組み合わせるのもアリですね。
関連記事音楽販売プラットフォーム「Fan’s Music」がスタート!特徴を解説
また著作権管理団体のNEXTONEに楽曲を登録できるなどユニークな特徴もあります。
⑪海外ストアに強い「MONSTAR.FM」
MONSTAR.FMも老舗のデジタルディストリビューターですね。
どちらかというと海外むけで配信先も海外で人気のストアが並びます。
- iTunes Store
- Apple Music
- Amazon Music
- Google Play Music
- Spotify
- Deezer
- TIDAL
- PANDRA
- AWA
また独自の店舗向けBGM配信サービス「モンスター・チャンネル」にも配信されます。
配信手数料は作品ごとに初回登録料3000円のみ。
還元率は75%です。
コスパは結構良いですね!
⑫beatportに配信&ボカロ手数料が無料の「ROUTER.FM」
ROUTER.FMは、
- ダンスミュージックの配信サービス「beatport」に配信可
- ダウンロードカード「SONOCA」が10%offで作れる
などとりわけユニークなサービスが特徴です。
還元率は80%で、手数料を支払うのは初回のみなのは魅力です。
- シングル ¥1,380
- EP ¥2,980
- アルバム ¥4,600
またRUTER.FMを運営するクリプトン社は「初音ミク」の開発元です。
なので、他社で初音ミクを用いた楽曲を配信すると売上から20%前後の手数料が引かれますが、それがRUTER.FMだと無料なんです。
さらにクリプトン社以外のキャラクターお手数料も無料になるとのこと。
よってボカロPの人は検討する価値のあるディストリビューターになります。
おすすめのディストリビューターを厳選!ぼくならコレを使う
さて12のサービスをご紹介してきましたが、どれを使うか決まりましたか?
いや~、ホント選択肢が多すぎて困りますよね(笑)
どれも特徴があり甲乙つけがたいのですが、個人的に使いたいと思うディストリビューターは、
の2つです。
まず日本独自の音楽ストリーミングサービスであるLINE MUSICやAWAへの配信は欠かせないと考えます。
みなさんもおそらく日本で活動されていますよね?
ですから国内で知名度の高い両サービスに登録できないのは大きな機会損失だと思います。
TuneCore JapanとBIG UP!ではLINE MUSICとAWAに配信できます。
SpotifyやApple Musicへはバッチリ配信OK。
さらにTuneCoreで言うと、2022年の8月にTIDALへの配信もスタートしたので、ストアの網羅性で言うとほぼスキがありません。
な十分に海外に市場は開けていると思います。
その上であとは料金との兼ね合いから2つのサービス(合計3つのプラン)から選びます。
TuneCore Japanは毎年維持費が必要になりますが、還元率は高いです。
さらにVideo Kids、YouTubeコンテンツIDなど他の収益手段を充実しているので「攻めのTuneCore Japan」といった感じですね。
ちょっと維持費が気になるという方はBIG UP!のフリープランがおすすめです。
同じく無料で配信できるサービスにはFrekulがありますが、還元率がBIG UP!の方が高いですね。
まとめると、
- TuneCore Japanがおすすめの人→セミプロ~プロ
- BIG UP!有料プランがおすすめの人→アマチュア~セミプロ
- BIG UP!フリープランがおすすめの人→趣味~セミプロ
といった感じでしょうか。
手数料に対しての考え方は、やはり自分の音楽がどのくらい再生されるか?=ストリーミングでどのくらい稼げるか?が目安になると思います。
こちらの記事で音楽ストリーミングの収益性について紹介しています。
選び方のひとつの基準になるので、ぜひ合わせて読んでみて下さい。
続けて読む
また月額固定で配信し放題のnarasu も検討の余地があるでしょう。
narasuはどれだけ配信しても手数料も還元率もかわらないので、とにかく配信すればするほどお得になります。
よってインストやBGMを大量に制作して配信したいDTMerなら、かなりコストパフォーマンスがよくなるでしょう。
まとめるとこのようになります。
- ロックバンド、シンガーソングライター、アイドル→TuneCore Japan or BIG UP!
- DTMer→narasu
ぜひ、参考にしてみてください!
合わせて検討したい、無料で今すぐダウンロード販売ができるサービス2選
ここまでは大手配信ストアに配信ができるデジタルディストリビューターをご紹介しました。
合わせてミュージシャンン自前のダウンロード販売ストアも選択肢として考えてほしいと思います。
っというのも、大手配信ストアにも弱点があります。
それは、
- 利益率が低い
- 顧客接点がない
の2点です
ディストリビューターのほとんどは年額ないし月額で費用が必要、もしくは手数料がタダだと還元率が低くなります。
つまり何かしらの「手数料」が発生するので利益率が低いのです。
顧客接点とは「ファンとのつながり」のことですね。
例えば、iTunesで楽曲が売れても買ってくれた人に販促をかけることはできません。
つまり継続的なつながりを築くのが難しんです。
それを解決するためにミュージシャンと近い距離で運営できるウェブショップ(ダウンロードストア)が必要です。
noteとは?
noteはいわばコンテンツを販売できるSNS。
音楽データの販売もできます。
単品の有料販売だけでなく、複数のコンテンツをまとめられる「マガジン」という概念や「月額マガジン」という実質的なファンクラブを作ることもできます。
もちろん無料コンテンツも作れますよ。
ランニングコストは0で利益率は約8割です。
音楽アーティストではくるりやAwesome City Clubも使っていますね。
詳しくはこちらのnoteを解説した記事をご覧ください。
関連記事noteを音楽活動で活用する方法!楽曲のダウロード販売もできます。
BASEとは?
BASE は誰でも簡単に無料でウェブショップが作れるサービスです。
香取慎吾さんが出演したCMが地上波テレビでも流れていて、目にした人も多いかもしれません。
売れる商品の種類は無限大で、バンドグッズ(Tシャツやリストバンド)ももちろん販売OK。
さらにデジタル商品も販売できるので、音楽ファイルもダウンロード販売することができます。
買ってくれた方にはメールマガジンを送信することで継続的な関係性を築くことができますよ。
こちらもランニングコストは0で利益率は約9割です。
合わせてBASE の解説をした記事もご覧ください。
関連記事【手数料激安!】ミューシャンはBASEで音楽を売ろう!
ただnoteもBASE もそれ単体では宣伝力・拡散力は強くありません。
なので音楽ストリーミングサービスと併用してバランスのよい音楽活動を実現したいですね。
「Spotifyでアーティストを知り、ファンになってくれた人がnoteをフォローしてくれて、継続的な関係を作ることができた」
そんな流れを作ることができるのが理想です。
なので、音楽配信を考えていたミュージシャン/バンドマンの方はぜひアーティストショップの構築も検討してみて下さい。
以上「iTunesやApple Musicで音楽を配信するには?12コのサービスを比較」という話題でした!
参考になったらうれしいです。
合わせて読みたい音楽で稼ぐ9つの方法まとめ。アマチュアからプロまで