『電子書籍を無名でも100万部売る方法』という本がとてもよかったのでご紹介します!
特にインターネットを通じて自分の作品を売りたいという人には読んで欲しい内容です。
ミリオン作家のノウハウは、誰にでも応用可能だった
『電子書籍を無名でも100万部売る方法』はジョン・ロックという小説家がKindleで作品を出版し、最終的に作品のトータル販売数が100万部を超えるまでに用いたノウハウを公開した内容です。
彼は出版社に所属しているわけでなく、自主的に活動している作家です。
同人作家とか、インディーズ作家と言ってよいでしょう。
KDP(キンドルダイレクトパブリッシング)という誰でも電子書籍を発売できるサービスを使って、作品を発表しています。
彼のノウハウは、Kindleだけでなく、音楽やイラストをつくるインディーズ作家にも応用できます。
音楽ならTuneCore Japan、イラスト・マンガんまらPixvなど、誰でも作品を発表できるプラットフォームは出来上がっていますし、ジョン・ロックのノウハウはネットで作品を売るうえで、かなり本質的だったからです。
それは単に「こうして宣伝しろ!」という内容ではなくて、「読者と信頼関係を築く方法」でした。
では、そのノウハウとはなんでしょうか?
「特にココは重要だな!」と思った部分を一部ご紹介します。
インディーズ作家が宣伝活動で目指すべきもの
ジョン・ロックはインディーズ作家が目指すものをこう表現します。
インディーズ作家の究極のゴールは、「1万人の生涯読者メーリングリスト」をつくることだ。
生涯読者とはあなたの作品を必ず買ってくれるコアなファンのこと。
そのコアファンとメールでつながることが重要だと言います。
SNSが発達した現代でも、メールだけが作家側からダイレクトにアプローチできる唯一の方法だからだそうです。
付け足すなら今ではLINEもその位置にまで来ていると思います。
ぼくたちインディーズ作家は時々、SNSのフォロワーを増やすことやいいね!を増やすことに躍起になりがちです。
しかし、ぼくたちの最終的なゴールは「メーリングリスト(メルマガ)」でした。
実はSNSも「1万人の障害読者メーリングリスト」を作るための手段であったに過ぎなかったのですね。
モノを売るうえでこの"最終的なゴール"は決して取り違えてはいけないものだと思います。
ツイッターとブログの本質的な使い方
「ツイッターでフォロワーを増やすのは目的ではない」では、ツイッターは何で使うのでしょうか?
ジョン・ロックは、
ツイッター上では売り込みはせず、仲間をつくる。これを忘れないでほしい。
と訴えています。
仲間の役に立つ情報を発信し、仲間の作品を応援する。
そうやって自分も応援してもらう。
例えば、同じ内容のツイートでもベクトルを変えてみる。
売り上げ累計5万部になりました! ヒットしています。あなたも今すぐご購入ください!」とつぶやいたら、読み手はどう思うだろう? 売り込みをされているように思うはずだ。言い方を変えてみよう。 「大切な仲間たちのおかげで、大きな目標を達成できました。売り上げ5万部です。あなたの助けがなければ、絶対に達成できなかったでしょう。素晴らしい仲間と一緒に達成できたことが何よりの誇りです」このように表現すれば、売り込みではなく感謝を伝えることができる
なるほど、こう変えてみるとビックリするくらい印象が違いますよね!
合わせてブログのテクニックも紹介しています。
ブログはいわゆる「〇〇まとめ!」などの情報記事ではなく、自分や作品のストーリーを補完するようなもの。
つまりファンを作り、作品の魅力を知ってもらうためのブログです。
なんと本書では実際のブログを例にブログの書き方を解説してくれています。
これもまた大いに参考になりました。
参考にならないなと思った部分
逆に参考にならないな、と思った部分もありました。
それはツイッターで親和性の高いユーザーを見つけ出し、積極的にフォローやリプライで営業活動をするというもの。
例えば、ぼくはブランキージェットシティが好きですが、ブランキーに関するブログを記事を書いて、ツイッターの検索機能なのでブランキーファンを探し出し、直接「ブランキーに関するブログ書いたので見て下さい!」とリプライするといったような手法です。
日本人は特にあからさまな営業をされるのを嫌いますよね。
ぼくもツイッターは6年以上やってますが、これはちょっと強引かな?という気がしました。
しかし、その他の部分に関しては大いに参考になります!
上記の「メーリングリスト」「ブログ・ツイッター」以外にも、
- プライシング(値付け)
- 固有名詞をブランディングする
- ニッチである重要性
などなど需要な事柄が解説されています。
出版年は2012年と少し古い本ですが、内容はいまだに使えるものばかりだと感じました。
大切な自分の作品のために
実はこのブログの人気記事に「ライブ集客が失敗する理由とその改善方法」という記事があるのですが、『電子書籍を無名でも100万部売る方法』とかなり内容が似ていました。
この記事では音楽活動に特化して、最新のツールも交えながらマーケティングノウハウを紹介しています。
奇しくも似通ってしまったということは、それだけ本質的な内容になんだと思います。
小説はもちろん、音楽やイラストなどインターネットではたくさんの作品が日夜発表されています。
100万!はおおげさかもしれませんが、可愛いわが子ともいえる作品をもっと日の目に浴びさせたいと思いませんか?
自分の作品を愛するすべてのクリエイターに読んで欲しい本でした。
興味ある方はぜひ読んでみて下さい。