すごく良い本を読んだのでご紹介します。
ぼく、こうゆう人生になにか強い憧れがあるんですよね~。
音楽で小商いをやってみたい!
小さなアーティストたちを集めた『「小商い」で自由にくらす』
千葉県いすみ市を舞台にモノづくりや飲食業で生計を立てている人たちを取材した本です。
そのどれもが、みなさん小商い(こあきない)という形で商売をされています。
小商いとはなにか?
本書によると、
- DIY=自分でやる、手作りである
- Face to Face=お客さんと顔をあわせる
- LOCAL=地方である、小さな経済である
がざっくりした定義になっているようです。
ですから、最近流行の「ネットを使って自由な働き方!」というとはちょっと違います。
いすみ市には小商いを成立させる条件がそろっているようです。
- 小商いの出店するマーケットが頻繁にある
- 生活費が安いので大きく稼がなくても大丈夫!
この2つが小さな経済圏を下支えする要素になっているとか。
いすみ市にはマーケット文化が根付いていて、週末ごとにいたるところでマーケットが開催されています。
ですから小商いをやる人の中にはマーケットだけで生計を立てて、実店舗を持たない人もいるとか…。
すげェ!
さらに生活費が安いので大人なら月15万円もあれば暮らせちゃうそうです。
(3DKで3万円!?)
田舎の家って大きいですからねぇ…。
同じ家賃でも随分と優雅にくらせそうです。
これは自ら工房など作業場所を構える場合にも有利に働きます。
やっぱり創造するには生活に「余白」が必要ですねぇ。
いすみ市は地方故にその「余白」が作りやすい環境にあり、かつマーケットという経済研が根付いている。
よって小商いで暮らせるわけですね。
実際に暮らしている人たちの様子がわかる!
さらに、この本の良いころは具体的があるトコロ!
- 商品単価
- 1日の最高売り上げ
- 初期投資額
なかには月の生活費まで書いてある人もいます。
1人暮らしだったり、家族持ちだったり…。
みなさん小商いがあることで人生が充実している様子が見てとれて羨ましい~。
本のタイトルに「自由にくらす」とありますが、それは決して夢物語ではなくて自分で責任をもって人生を決めていけばできることなのだと思いました。
もうホント、バンドマンとは名ばかりのフリーター生活を送っている人たちは、みんないすみ市に行ったら良いんだよ(笑)
音楽で小商い!は可能か!?
もっぱらバンドマンのぼくからすると、この「小商いで自由にくらす」というライフスタイルがバンドマンや音楽活動に落とし込めるか?と考えます。
結論から言うと「弾き語りやソロアーティストなら可能」でしょうねぇ。
事実、ぼくの好きな竹原ピストルさんなんかは全国を流しのシンガーソングライターとして歌い歩き、そのギャラで生活しているそうです。
これは本書の小商いの定義に近いと思います。
例えば、マーケットごとに弾き語り投げ銭ライブをやってお金を稼ぐというのは決してありえない話ではないかと。
対して、バンドだとちょっと難しいかなぁと思います。
っというのも、メンバー全員がいすみ市(のような場所)に移住してローコストな暮らしを志向するってなんとも想像しずらくないですか?(笑)
メンバーと言っても他人ですから、色んな趣味趣向があります。
東京でブランド品を買って高い家賃を払うのが好きだ!というヤツがメンバー内にいることもあるでしょうねぇ…。
そうなると小商いでは対応できませんからね。
さらにバンドの場合、4人いてもできる楽曲は1つなわけですね。
ソロアーティストがDTMで作った音楽も、バンドが4人で作った音楽も単価は一緒です。
つまりバンドだと、1人当たりの利益はかなり少なくなる。
これもまた損益分岐点を上げる要因になり、商売を難しくさせます。
でも、絶対無理!というわけでもないと思います。
例えばmothercoatさんなんかはメンバーで埼玉の田舎に住んで、コレに近い活動をしています。
関連記事:田舎で自由に音楽をするという最高の生活『mothercoat』と『凡人ハウス』
(ちょっと情報が古いですが…)
さらに本書では小商いの定義にネット上での活動は入っていませんでしたが、音楽活動の場合はネット活動も大きな武器になります。
YouTubeや音楽ストリーミングなどを通じて知名度の向上、収益の発生を見込める場合も多々あるでしょう。
関連記事:iTUNESやApple Musicで音楽を配信するには?4つの方法をまとめてみた
これは損益分岐点の問題を解決するのに役立ちます。
音楽で生計を立てるというのは一筋縄ではいきません。
それはもちろんぼくも日々感じていることです。
ですが、この『「小商い」で自由にくらす』にとても可能性を感じたし、なにより本で紹介されている人たちがとても楽しそうなんですよねぇ…。
みなさんはこの人たちと同じくらい人生と音楽を楽しんでいますか?
もしできていないとしたら、何かを変えないといけません。
そのためのヒントがこの本にはあるように感じました。
ミュージシャン/バンドマンのみなさんも是非読んでみて下さい!