最近、音楽をとりまく状況がまた変わってきてるなぁなんて思います。

昔からIT業界と音楽業界って敵対構造にありました。

 

「CDの売り上げを激減させたのはiTunesとYouTubeだ!」

 

なんて話は信じられていますし、一定レベルで真実でしょう。

 

しかし2016年ごろからITをうまく使うミュージシャンが増えたし、逆にITをナリワイにしている人がミュージシャンたちに手を差し伸べているように思います。

今日はそのことがわかる記事をまとめながら、これからの音楽業界や音楽活動のあり方について考えてみます。

 

音楽ビジネススクール

音楽業界の情報はここに!
・約 3,400本の学習記事が読み放題
・専任スタッフの就職相談が受けられる
インターンシップの機会が得られる
・学べるメルマガが定期配信される

 

音楽とネット(IT)を使って稼ぐとはなにか?

ネットで生計立てられる? マルチネ×TuneCore×CAMPFIRE - インタビュー : CINRA.NET

ネットレーベルマルチネの代表のtomadさんとTUNCORE JAPANの野田さん、そしてCAMPFIREの家入一真さんの対談です。

 

興味深いのはこの部分。

家入:これから先がどうなっていくかを考えると、国としてヤバい方向に向かっていて、みんなが稼げない時代になるから、CAMPFIREにしろTuneCoreにしろ、それだけで食える人の数は限られると思うんですね。むしろ、大多数は食えない。だけど、例えば「月3万円は必ず入ります」ってなれば、バイトのシフトを減らして制作に時間を使えるわけじゃないですか? そういう小さい喜びを得ながら生きていく時代がやってくると思ってて。

うわぁ…。

言っちゃったよ、家入さん(笑)

 

もう本音中の本音というか。

これを受け入れられない音楽関係者は多いと思いますね。

 

ぼくもネットからお金を得ている身から言わせてもらうとネットで稼ぐって「世界中から小銭を集める」イメージです。

グローバルの経済の強烈な力学の中で「1人勝ち構造」は音楽の中でも働いています。




ITを使うバンドは「カッコイイ」の時代へ

Awesome City Club×CAMPFIRE家入一真対談 バンドとネットの関係はどこに向かう?|Real Sound|リアルサウンド

オーサムシティクラブはメジャーデビュー前からインターネットをうまく使うことで有名でした。

サウンドクラウドに楽曲をアップすることで認知を獲得していったそうです。

 

ネットはファンの人との距離を縮めるツールとしてつかっているようです。

マツザカ:そういえば、家入さんはミュージシャンのためのプラットフォームを考えたりすることもあるのでしょうか?

家入:ミュージシャンのため、とは違うかもしれませんが、運営していくなかで、「打ち上げ花火になってしまう」というクラウドファンディングの問題点に気付いてきて。本当はお金が集まったところから物語は始まっていて、支援者は活動報告を見るものの、あまり応援している実感は沸かないのかなと。だから、支援者と募集者がコミュニケーションできる、ファンクラブのようなものが作れないかなと思っているんです。

――Awesome City Clubはnoteを活用して、ファンクラブ的な使い方をしていますよね。

atagi:インターネット大好きバンドなんで(笑)。

PORIN:各々がSNSを使うのは下手だけど(笑)。noteで繋がってくれている人と、クラウドファンディングを支援してくれている人って、ほとんど一緒なんだと思います。

こういったバンドが増えればバンドマンのITに対するアレルギーも変わってくるのかな?と思います。

 

新しい音楽の売り場になるITプラットフォーム「note」

ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)

noteというプラットフォームはご存知ですか?

上記のオーサムシティクラブも使っているとのことです。

 

他にもくるりなんかも使ってますよ。

関連記事:「くるり」も使ってる!バンドの音楽活動における『note』の可能性 

 

自分のデジタル作品に値段をつけて売れるんです。

少し古い記事ですが、こちらの記述なんか興味深いでしょう?

例えば、noteが始まって3日目に、ミュージシャンの高野寛さんが、無料のサウンドノートを投稿してくださったんです。弾き語りなんですけど。
―― 曲をかける ――
 これって、ファンからしたらすごい価値があることなんです。今後、ミュージシャンや作家は、noteでファンクラブを作れるなって思っているんです。例えば「これ、今日のリハだよ」っていうのを一曲100円で売ったりできる。仮に1万人のファンクラブにそういうことをしたら、普通に1,000曲とか売れると思うんです。

外的な圧力をあまりうけることなく、音楽をプライシング。

ファンに届けられる稀有なプラットフォームだと言えるでしょう、




ITの力で個人で発信する時代の音楽ブロガー

くせになる音楽ブログ。おすすめ15選

個人レベルで音楽ブログをやっている人は実はこんなにいるんです。

 

しかもなんと僭越ながらこのぼくのブログも紹介されています!!

まさにブログタイトル「俺、まちがってねぇよな?」のような、音楽の総合的な内容が盛りだくさんのブログです。

現役のバンドマンの星川崇さんの隠しきれない優しさがにじみ出ている読みやすい文体が、個人的には好きです(笑)。

ウェブ関連やさまざまな音楽サービスもよく更新されているので、フリーでミュージシャンされる方にとっても役に立つ情報になると思います。

ありがとうございます!!!

これからもやさしくがんばります。

 

他の方ももちろんおもしろく、また参考になりますよ。(笑)

 

ネットを使い倒す大御所バンド

Radioheadの最新アルバムのプロモーションがカッコイイけどちょいミスでワロタwww 

手前味噌ながら、自分の記事も紹介させてください。

Radioheadの最新アルバムのプロモーションを紐解きながら、これからの音楽活動のヒントを探ります。

 

ブロックチェーン×音楽のプラットフォームがくる

もっぱら最近のIT業界で話題のテクノロジーがブロックチェーンですよね。

 

ブロックチェーンとは分散型台帳記録技術と呼ばれ、用はネット上で安全にかつ自動で希少なデータを保存・運用できるテクノロジーのことです。

難しいですね(笑)

 

音楽で言うと著作権の運用に期待されています。

 

各々との音楽の著作権を音楽データと共に保存。

透明性の高い形で著作権の管理や第三者による楽曲の利用を管理できます。

 

スマートコントラクトというブロックチェーンと外部ツールをつなぐツールを使うことで、例えば「外部メディアで音楽が使われた時に自動で著作権使用料を徴収する」なんてことができるようになるわけです。

 

著作権管理団体や音楽プロダクションが担ってきた著作権の管理を自動化し、安全で公平な取引ができるのではないかと期待されています。

 

既に日本でも海外でもブロックチェーンを使った音楽サービスが登場していますね。

音楽を投稿して、仮想通貨でチップを受けとれる「MUSICOIN」という記事で一部紹介していますので興味ある方はどうぞ。




「これからの音楽業界」とはなにか?

今まで音楽で収入を上げるにはCDをリリースし、マスメディアで宣伝するしか他ありませんでした。

けれど今は違います。

CAMPFIEやnoteによって音楽の対価を得ることができるし、ブログやSNSで宣伝することもできます。

 

「音楽は斜陽産業だ!」

と、言われて久しいです

 

たしかにCDを基点としたビジネスは縮小の一途を辿っています。

しかし実際には音楽業界はゆるやかに拡大しています。

 

今後は家入一真さんの発言にもあったような「月に2~3万円稼ぐようなミュージシャン」が増えていくでしょう。

これはつまり、新しい音楽業界の芽が出てきているといえます。

 

音楽IT企業の採用・仕事も増えている

最近ではその流れの中で音楽IT企業の求人もどんどん増えていると感じます。

 

最近ではこんな求人をみかけました。

自作曲の使用権を販売できるプラットフォーム「オーディオストック」を手掛けつクレオフーガの求人です。(既に募集終了)

 

代表の西尾さんのツイッターに「副業はアリ?」と聞いてみたところ…

とのこと!

 

最近の働き方改革でフレックスタイムや副業が推進されていますが、そういった新しい流れを柔軟に受けて入れているのがITベンチャーのメリットですね。

 

その他に求人をチェックするには日本最大の求人サイトリクナビネクストをチェックするのが便利です。

毎週1000もの求人が新規に掲載される転職サイトです。

 

自分の希望を入力しておけば、希望と合致した求人が出てきた際にチェックできる機能があるので、音楽IT企業に興味がある人も登録しておくと便利です。

もちろん利用は完全無料です。




バンドマンもITを使おう!

今回ご紹介した記事にある通り、新しい音楽業界の芽とは明らかにITと力強く紐づいています。

 

だからぼくはバンドマンたちにもっと、ITを使って欲しい。

マーケティングを知ってほしいと思います。

 

ぼくは現在ヘイシーズというバンドをやっています。

そこではITの力をしっかり借りようと思ってるんですよ。

 

以前やっていたバンドは普通にCDをリリースしていました。

しかしそれだと逆に「月2~3万円稼ぐ」のが難しいんですよね。

 

「CD出さなきゃホンモノじゃねぇ!」という気持ちもあると思います。

(よくわかります。)

 

しかし、今この現状をよく見て欲しいのです。

バンドマンに力を貸したい人たちがこんなにも増えています。

 

それにITっていうのはそんな悪いものでも、冷たいものでもないんです。

前のバンドから一緒の高橋。

 

見てください、この発言。


ね?ちょっと感動するでしょ?(笑)

新しい場所には新しい幸せがあると思うんです。

 

カタチやスタイルにこだわるのでなく、ぜひ現実を見極め本当に大切なものを大切にするために戦って欲しいと思います。




ミュージシャンが’これだけ’は知っておくべきITプラットフォーム5選

最後に具体的なプラットフォームの情報をお届けします。

記事の中にもありましたモノも含めて、今音楽活動をやるならこれだけは知っておきましょう。

 

①TUNECORE JAPAN

TUNECORE JAPANは誰でも簡単にi tunesやApple Music、LINE MUSICに音楽が配信できるサービスです。

利益還元率はアーティストに100%。

みんなが親しんでいるプラットフォームに音楽を売り出せるのが強みです。

TUNECORE JAPAN

 

②note

noteはフォロー機能があったり、ただ音楽を売るだけでなく、コミュニティが作れるのが特徴です。

また最近「月額課金機能」がリリースされ、実質的なファンクラブとしての運用も期待できます。

note ――つくる、つながる、とどける。

 

③BASE

BASEは家入一真さんが立ち上げたBASE株式会社が運営しているECサイトサービスです。

誰でも簡単に自分のネットショップを作れるサービスですね。

 

利用はなんと無料です。

デジタル商品も販売できるので、音源を売ることができます。

 

もちろんバンドTシャツやCDなどのグッズも。

売れるものにほぼ制限はありません。

BASE

 

④LINE@

LINE公式アカウントはおそらくメルマガにとって変わるツールになりそうです。

LINEの公式アカウントのように自分のバンドのアカウントを作ることができます。

 

活用法は色々あって、例えばぼくらヘイシーズはこのLINE@を通じて、音源を無料配信しています。

LINE公式アカウントで販促・ファンを獲得!無料アプリで簡単に始めるビジネス向けLINE




⑤CAMPFIRE

CAMPFIREは日本では代表的なクラウドファンディングサービスです。

クラウドファンディングは広く資金提供をつのることができるサービスです。

 

資金を得た場合はパトロンにリターンを設定します。

既に多くのミュージシャンが利用していますので、参考にしましょう。

クラウドファンディング - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

 

さらにこちらの記事では上記にあるものも含めてミュージシャンに役立つサービスをご紹介しています。

ぜひ見てみてください。

参考記事:ミュージシャンやバンドマンなら知っておくべきウェブサービス47選 

 

さて、これで今回は以上になります。

バンドマン/ミュージシャンみんなの力になれたらうれしいです。