音楽ビジネスに関するイベントに行ってきました!
tunecore japanとluteによるワークショップに来ました!
みんなに良い情報あったら共有しますねー! pic.twitter.com/kfy2anQdvJ— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
ディストリビューターのTUNECORE JAPAN。
サブミッションメディアのlute Music。
そして音楽ビジネスブログAll Digital Musicさんによるイベント。
主な内容は聞きなれない「サブミッションメディア」についてです。
今、音楽ストリーミングの流行と共に新しいメディアの形である「サブミッションメディア」の影響力が増しているらしいんですよ。
そしてそれはぼくたちミュージシャンにとっても見逃してはいけない現象なんです。
まずは第一部!
TUNECORE JAPAN野田さんとAll Digital Musicのジェイ・コウガミさんが音楽ビジネスの今を語りました。
世界の音楽ビジネスの今
ストリーミングが世界でナンバーワンの音楽プラットフォーム。
再生数やビジネス的にも。
エコシステムができてる。ジェイさん。 pic.twitter.com/1OWRagIVqs
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
言わずもがなといった感じですが、世界では音楽ストリーミングによって各種音楽系企業が久々のV字回復を見せています。
ただ日本では野田さん曰く、色んなメディアで音楽が聞かれていて過渡期ではないかということでした。
たしかに日本においては音楽ビジネスの王道が見えないメンドクサイ状況ですねw
2010年ころ→世界的にインディーズの勢いが凄かった。
2015年以降→ストリーミングの普及と共にメジャーが盛り返す。アーティストがマネタイズしたいのか、単に楽曲を普及させたいのか選べる時代。
ジェイさん。 pic.twitter.com/mlZt08r38C— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
ストリーミング黎明期にはフットワークの軽いインディーズが上手に使っていたそう。
ストリーミングを使ったマネタイズが確立されてきてメジャーレーベルも勢いが増しているのが最近。
色んなプロモーションアイディアが生まれていて、アーティストは自覚的に関わる組織を選べる時代にっているそうです。
ストリーミングのデータ分析はまだ始まったばかり。野田さん pic.twitter.com/ex2FAwFNXM
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
ストリーミングの強みとして、即時に大量のデータを解析できるという点があります。
しかしそこはまだまだ遅れていて、日本の配信ストアではまだデータを提供してくれないところもあるそう。
今後に期待ですね!
ヒットは売り上げ。
ファン数と売り上げは比例しない。
音楽を続けるには売り上げが必要
ジェイさんチャートが改善されるはず。
デジタルの新しいチャートがヒットの指標になりえる。
野田さん pic.twitter.com/HAGa1UwW9I— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
柴 那典さんの『ヒットの崩壊』でもありましたが、オリコンの権威が失われつつある昨今、ヒットの定義が揺らいでいます。
ジェイさんは海外のフェスで知り合った音楽レーベル関係者と話をしたところ、彼らは「売り上げ」をヒットの指標に置いていると話をしてくれました。
売り上げがなければ活動の継続が難しく、やはり成功の定義を語るうえで売り上げは大きいですね。
野田さんはネット上での音楽視聴を集計するチャートが出来つつあるので、今後はそれがヒットの指標になるのではないかと言うこと。
ビルボードの複合チャートなどはそれにあたると思います。
さて、駆け足ですが第一部の概要はこんな感じでした。
30分は短い!w
お2人とももっと掘り下げた話が聞けそうなので次回はもっとたっぷり時間をとって欲しいですね~。
続いて、第二部からはいよいよサブミッションメディアについての話になっていきます。
まずはサブミッションメディアとは何かを知っておきましょう!
サブミッションメディアとは?
サブミッションメディアとは?
音楽特化のプレスリリースみたいなイメージですね! pic.twitter.com/0JqjDieWe9
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
プレスリリースは多くのメディアに情報を一斉送信するサービスなので微妙にニュアンスが違いますねw
説明不十分のツイートすいません!
サブミッションメディアとは、ぼくの理解で言うと
- 音楽を様々な媒体で紹介し
- 広く一般からも音楽の紹介(サブミッション)を受け付けている
メディア、またはブランドと言えます。
lute musicを例に出すと、luteというブランド名で様々なプラットフォームにコンテンツを露出しているのがわかります。
Buzz feedを代表するような分散型メディアというスタイルですね。
そして、レーベルの大小や所属に関係なく広く音源を募集しているのも特徴です。
誰でも楽曲をメディアに送信(サブミッション)できるんですね!
海外では大人気のサブミッションメディアが多く出現しているとか。
海外では既に盛り上がってるサブミッションメディア。 pic.twitter.com/ZWlCNWOrwb
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
もちろんサブミッションメディアと言われるメディアは大小様々あり、中にはブログのみで展開しているメディアもあるそうです。
個人ブログもサブミッションメディアとして数えられることがあります。
ミュージシャンがサブミッションメディアを活用する方法
サブミッションメディアは誰でもサブミッションできるので、ぼくらプライベーターのミュージシャンにとってすごくチャンスですよね。
事実、Spotifyでのスマッシュヒットが話題になったAmPmもサブミッションメディアを活用したらしいです。
関連記事:音楽ユニットAmPm(アムパム)とは⁉海外で1000万回再生された会社員?
第二部ではTUNECORE JAPANの渡邊さんから具体的なサブミッションメディアの活用法が解説されました。
第二部。
チューンコア渡邉さんから pic.twitter.com/YUB6gaC2eL
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
サブミッションメディアのマネタイズは?
YouTubeの広告収入はメディアに。
Spotifyの再生収益はアーティストに。 pic.twitter.com/rMWiBVTuXU— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
lute music はYouTubeコンテンツIDの利用で広告収益もアーティストに還元!
lute以外のサブミッションメディアはコンテンツIDのバッティングに注意。 pic.twitter.com/M08DuBIf7n
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
まず現状のサブミッションメディアはアーティストにとって非常にフェアな存在だそうです。
サブミッションメディアはアーティストのミュージックビデオを自分たちのYouTubeチャンネルから配信して、たくさんの視聴者を獲得してくれるわけですが、その時のYouTube広告の収益はメディアに入ります。
一方、Spotifyでは再生数に応じてアーティストに収益が還元されます。
YouTubeでのヒットが直接的に収益につながらなくても、その他のマネタイズポイントにファンが着地することによってアーティストにも収益が入るエコシステムがサブミッションメディアを中心に出来上がっているわけですね。
なんとlute musicに関してはYouTubeコンテンツIDによって、YouTube広告の収益もアーティストに還元するそうです!
ふとっぱら!w
YouTubeコンテンツIDとは?
YouTubeコンテンツIDはTUNECORE JAPANから利用することができますよ。
ただ一つ注意点があって、前述のとおりYouTube収益を柱にしているメディアにとってはYouTubeコンテンツIDによってアーティストが動画を管理することは好ましくありませんよね。
サブミッションできたメディアに対して事後報告的に「すいません!実はコンテンツID使ってました!」と言うのは失礼&迷惑なので、サブミッションをする際はコンテンツIDの取り扱いに注意しましょう。
サブミッションメディアはYouTubeで検索すると結構見つかる。
送信方法はそれぞれのメディアに従う。 pic.twitter.com/vnyEmh2CJT
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
具体的に自分たちの音楽にあったサブミッションメディアを探すには、とりあえずYouTubeを検索しまくるのが良いのだそう。
近しい音楽性の動画を配信しているチャンネルを探したり、関連動画からサブミッションメディアらしきチャンネルを探します。
チャンネルの詳細を見ると、サブミッションの方法(音源の送り方)が書いてあることがほとんどだそうですよ。
音源を送る際はファイルサイズに注意!
業務連絡ですね(笑) pic.twitter.com/7EXw6RJWje
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
また様々なサブミッションメディアに一斉送信できる「Submit Hub」も使えます。
さらに「Spot on Track」というSpotifyで配信されているアーティストの楽曲を分析できるツールを使ったサブミッションメディアの見つけ方も実践的で参考になりました。
Spot on Trackではその楽曲がどのプレイリストに入っているか?そしてそのプレイリストの製作者が誰なのか?がわかります。
なので、
- 近しい音楽性の楽曲をSpot on Trackで検索
- 入っているプレイリストを確認
- プレイリストの製作者のブログやSNSを検索
- サブミッションメディアだったらサブミッションしてみる!
という手順で、より親和性の高いメディアにサブミッションすることができます。
めげずにサブミッションしよう。
丁寧に相手のことを考えるのが大丈夫ですね! pic.twitter.com/PA4d2BlF6M
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
サブミッションするコツ! pic.twitter.com/s6IJ8W5xgh
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月20日
- 渾身の1曲だけ送る(1曲を何度も送らない)
- 新曲を送る
- ディスクリプション(歌詞や作曲者などメタデータ)とアートワークを充実させる
と言ったところは基本として押さえておきたいポイントですね。
ま、サブミッションは無料で手軽にできてしまうだけに、必死になりすぎてスパムにならないように注意しましょうってことですねw
大切なのは画面の向こうにも人がいるということを意識することだと思います。
ぼくもメディアをやっている身として、情報を送ってくれる人の「ホントの気持ち」はなんとなくわかります。
情熱は色んなところから透けて見えるものですねぇ。
リーチが簡単になった時代!音楽ビジネスのホントの課題は…
以上がイベントの概要でした!
(もう少し色んな情報を教えてもらったので後ほど別記事にしたいと思います)
今回、サブミッションメディアの話を聞いて「かつてないほどに音楽を聴いてもらえる機会が増えているんだなぁ」と思いました。
YouTubeやストリーミングによって誰でも楽曲をリリースできるようになっただけではなく、
- SNS
- ネット広告
- サブミッションメディア←NEW!
など個人でも簡単に使えるプラットフォームの出現によって、聞いてもらう機会の創出がかつてないほど簡単になりましたよね。
おそらく今後、音楽ビジネスの問題意識は「聞いてもらう人を増やすには?」という点から「より熱量の高いファンになってもらうには?」という点に以降してくると思います。
コンテンツの供給過多で、アーティスト側からすると接点が増えた代わりにじっくり足を止めて自分の音楽を堪能してもらうのが難しくなりました。
ジェイさんの言っていた「ファン数と売り上げが直結しない」という意味も、音楽を聞いてもらうこととファンを作ることが別の次元の話であることを示唆していると思います。
ですから広げることだけでなく、ファンとの親和性を高める・深めるベクトルも同時に必要でしょう。
ミュージシャンやクリエイターがネットで活躍するために必要なのは、
広がるコンテンツ
より、
深めるコンテンツだなって最近は思う。
バズるノウハウは共有されてきたし、なんなら広告費出せばリーチするだけならホントに誰でも簡単。問題はそこからファンとの関係性をいかに深めていけるか!?
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月10日
もちろんバズは大切なんだけど、コアなファンがいてくれる方が宣伝もマネタイズも簡単になるのが昨今。
コアファンがいるからこそバズが起こるというのもあるし。
だからファンとの関係性を「深めるコンテンツ」をポートフォリオ的にストックしとくのが良いと思う。
— 星川崇(バン活!編集長) (@Soh_RundabanSP) 2018年6月10日
こればっかりはアーティスト本人の人間性に由来する部分だしすごく難しい話です。
それでいてほとんどノウハウらしきものがシェアされていないんですよね…。
サブミッションメディアによって楽曲を知ってもらったとして、その後どうやってファンで居続けてもらうか?
メルマガやLINE公式アカウント、パトロンサービスなど(言い方悪いですが)「囲い込み系のサービス」を上手に運用することが同時に求められていると感じます。
そんなわけでバン活!では今後も(主にプライベーター)の方が自分たちのなっとくする形で音楽ビジネスができる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
さて、サブミッションメディアに興味をもった方はぜひサブミッションに挑戦してみてほしいと思います。
とりま、音楽ストリーミングに楽曲を配信する必要があるので配信サービス(デジタルディストリビューター)をまとめた記事をご覧ください。
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